ネット問題 2021/04/14 13:00:27

デジタル・タトゥーとは?その後の影響や消し方を徹底解説

近年、インターネットが発展によりブログやSNSなどで気軽に世界に自分の発言を広めることができるようになりました。

誰でも発言ができることによっていいことだけではなく、度を超えたイタズラや他人の個人情報や企業を中傷するような倫理的にはしてはいけない発言も多くなったのは事実です。

 

現在多くの人が気軽に利用できている一方で、軽い気持ちで行った投稿のせいで自分や他人の人生をめちゃくちゃにしてしまうケースも少なくありません。

そういった行為を『デジタルタトゥー』と言います。

この記事では、デジタルタトゥーとは何か?その後の影響や消し方などを解説していきます。

デジタル・タトゥーとは?

デジタルタトゥーとは、インターネット上に画像やコメントが上がってしまうと公開された情報が半永久的に残されて、一度拡散してしまうと完全に消すのが難しいことを表す言葉です。

ネット上に不利益で縁がティブな情報が公開されてしまうと、完全に消せないままずっとインターネット上に残り続けて被害を受けます。

その様子が体に刻まれるタトゥーと似ているので、デジタルタトゥーと言われているのです。

 

ネット上にはさまざまな投稿がされますが、いったん個人のブログや掲示板・ツイッターやYouTubeなどの投稿内容は、本人や管理者が消さない限りずっと残ってしまいます。

そして、デジタルタトゥーが問題視される理由が「ネガティブな情報」だからです。

ポジティブな情報であれば、利益になるので問題にはならないですが、ネガティブな情報は不利益なため問題になってしまうのです。

デジタル・タトゥーの種類

デジタルタトゥーがどんなことなどは理解していただけたと思います。

 

では、デジタルタトゥーの種類としては、

  • 個人情報
  • ・逮捕歴や犯罪歴
  • ・誹謗中傷・デマ
  • ・リベンジポルノ
  • ・悪ふざけ・いたずら

上記のような種類があげられます。

 

デジタルタトゥーがこれだけネガティブで、不利益な内容が書かれていることが多いです。

そして、とても危険性が高いのです。

下記では、デジタルトゥーの種類を詳しく解説していきます。

個人情報

個人情報とは、個人の氏名や生年月日など個人に関する情報や特定の個人を識別できることを言います。

ネットであれば、コメントや画像のほかに位置情報や検索履歴・閲覧・視聴・顔認証などもデジタルタトゥーの一種です。

近年は、個人ブログやSNS上に個人情報を投稿する人は多いと思いますが、前科に関する投稿や記録や画像などの投稿する人が多いです。

 

また、このような行為はプライバシーの侵害になります。

上記のような個人情報をネットで公開するということは、世界中の人たちが自分の個人情報を閲覧できてしまうため、簡単に検索されてしまい居場所が特定されて犯罪行為や迷惑行為につながります。

そのことによって、個人情報を投稿された方は、人生が台無しになってしまう可能性が出てくるでしょう。

誹謗中傷

誹謗中傷とは、事実ではないことを根拠にした悪口などを言いふらしらして他人を傷つける行為のことです。

たとえ匿名であったとしても、特定されて罪に問われることもあります。

リベンジポルノ

誹謗中傷の一つとして、リベンジポルノがあります。

リベンジポルノとは、離婚した配偶者や元交際相手ななどとの間で、携帯電話のカメラ機能を使って個人撮影された性的な動画や画像が拡散されることです。

 

この性的な動画や画像を本人の意思に反してネットにアップロードすることが問題で、リベンジポルノ防止法という法律があります。

この法律に違反するような性的な動画や画像がいまだにインターネット上には存在しているのが事実です。

リベンジポルノ法の刑罰は、1年以上の懲役・または30万円の以下の罰金か3年以上の懲役・または50万円の以下の罰金を受けることがあります。

軽はずみで性的な動画・画像を投稿すると思ってもいない刑罰を受けることになりえます。

悪ふざけ・いたずら

ネット上であげられている悪ふざけや・いたずらは、アルバイト先での過剰な行為や侵入区域へ入り込むなどの違法行為などです。

そういったTwitter・YouTubeに投稿する人のことを『バカッター』と日本では呼ばれて注目を浴びて大炎上をすることが多いです。

 

例えば、飲食店で食材を使ってふざけたり、会社や職場ではやってはいけないような危険行為をすることです。

こうった投稿が広くネットに拡散することによって、投稿を削除してもネットには残ってしまうため、デジタルタトゥーとしてネット上では存在し続けてしまいます。

しかし、今後検索エンジン最大手のGoogleは、検索エンジンからリベンジポルノと思われる画像を削除すると発表しています。

デジタル・タトゥーを残すとどうなる?

デジタルタトゥーを残してしまうと、将来に悪影響を及ぼしてしまいます。

 

デジタルタトゥーは不利益でネガティブな情報なため、就職や結婚の際に、相手方の家族や就職先の企業に実名を検索されて、インターネット上にデジタルタトゥーとして残った不利益な情報を発見されてしまいます。

それが原因で企業から不採用にされたり、結婚の破綻に繋がってしまう可能性が非常に高いのです。

また、本人だけでだけではなく、所属している会社や学校など自分に関係している人たちにも悪い影響が及びます。

就職が不利になる

デジタルタトゥーがネット上に残っていると、実名検索されてしまうとすぐに情報を発見されてしまいます。

そうすることによって、不利益な情報が発見されると、社会生活が大変危険です。

就職・転職といった場合は、企業側が求職者の個人情報を収集する行為は、通常の採用活動では当たり前のように行われているため、収集したネット上の情報を企業側がある程度信用しています。

 

その過程で過去に大炎上した「性犯罪を犯したニュース」や「汚職で逮捕された過去」などのデジタルタトゥーが見つかってしまうと、就職・転職の際に「書類選考に通らない」「面接に落ちる」「内定取り消し」など可能性も十分考えられるなど、大きな影響を起こしてしまいます。

家族に迷惑をかける

デジタルタトゥーがあると家族に迷惑がかかります。

なぜかというと世界中の人がその情報を確認できて、当然隣人の方や家族の友人・知人も確認することが可能だからです。

そのため、デジタルタトゥーを発見されると犯罪者の身内ということで、隣人から白い目でみられ肩身の狭い思いをさせてしまいます。

 

また、子供がいた場合などは、子供の友人やその家族に前科があることが知られてしまったらイジメの原因に繋がることも。

隣人からの白い目やイジメがエスカレートすると、家族の住所や電話番号などの個人情報や自宅を特定されて、イタズラ電話や直接バッシングなどを受ける可能性が出るでしょう。

そして、現在住んでいる場所で住むことが困難になってしまって、引っ越しをしないといけないけない場合もあります。

会社や学校をやめさせられるケースもある

デジタルトゥーが消されていないと会社や学校をやめさせられるケースがあります。

なぜかというと、毎日クレームやイタズラ電話がきたり、ガラスを割られたり、炎上のきっかけになった投稿のメールをばらまかれたり、いろいろな被害を会社・学校で関係者の方に被害が起きます。

このような状況が起きた場合は、職場であれば解雇になり、学校であれば退学となってしまう可能性が高いでしょう。

 

そして次の職場を探す場合でも、内定取り消しや面接拒否や退学になったせいで進学もできなくなったりと将来設計がめちゃくちゃになってしまいます。

炎上した結果自分だけではなく、関係全ての人に多大な迷惑がかかるスピードが早いのがデジタルタトゥーの特徴です。

デジタルタトゥーは消せる?

結論、デジタルタトゥーを自分で完全に消すことは難しいです。

なぜかというと、サイト管理者に対して削除を求められるのは弁護士か被害に遭われた本人のみが削除申請ができるため、そのほかの人が自分の利益や報酬を受けとって削除申請を行うことは「非弁行為」となるため、自らサイト管理者に削除を求めると違法行為になるため自分で削除はできません。

 

現在では、代行してサイトに管理者にデジタルタトゥー削除を代行するという業者も出てきましたが、代行を使った削除方法も弁護士を通していないので違法です。

そのため、代行業者の利用は危険なためデジタルタトゥーを削除したい時は、弁護士に相談するといいです。

もし弁護士がサイト管理者に削除を求めても断ったとしても裁判所で仮処分の申請をすれば強制的に削除ができます。

まとめ:誰でもデジタル・タトゥーを残しかねない

今回はデジタルタトゥーとは何か?その後の影響や消し方をご紹介しました。

デジタルタトゥーは一度インターネットに書き込まれた情報は完全に消すことは難しいという意味合いからつけられた言葉で、炎上時期がすぎても時間を経ってから再度炎上して就職や結婚などの人生の転換期でとても悪い影響が起きる可能性が高いです。

 

そして、自分が気をつけていてもインターネットで身に覚えのない誹謗中傷をしてしまったり、受けてしまったり、個人情報などを晒されることはあります。

そういった書き込みに気づいた場合、書き込みをすぐ削除して対処しましょう。

個人での対応が難しい場合は、弁護士にすぐ相談をして対応してください。