ECサイトのセキュリティ対策は?情報漏洩などのリスクを徹底解説
インターネットというものは、老若男女を問わず、常に身近に存在するものとなりました。もはやインターネットが無い生活は想像できないほどです。
サービス提供体制の充実とコロナ禍ということもあり何をするにも、インターネット経由でとなっています。
皆さんのショッピングや電子マネー、公共の乗り物の運賃やSNSといったサービスを利用されているのではないでしょうか。
皆さんは、利用されているサイトのセキュリティについて考えたことはありますか?報道で個人情報流出を目にして他人事と捉えていませんか?
今回はECサイトのセキュリティについて紹介します。
この記事さえ読めば、「有名なサイトだから大丈夫では?」という方から「考えずに利用していた」という方まで、今後のサイト利用を考えるキッカケになりますよ。
【この記事でわかること】
- ・ECサイトに潜むセキュリティ上のリスクとは
- ・ECサイトでセキュリティトラブルが起こる原因
- ・ECサイトのセキュリティ対策
ECサイトに潜むセキュリティ上のリスクとは
近年、大手有名企業が個人情報を流出させたという報道を目にする機会が多いですよね。ほとんどの場合が、Webサイトからの漏洩なのです。
個人情報流出は大手有名企業のみの話ではなく、ECサイト運営者にとって対策をしておかなければならないこととなります。
多くのECサイトは、お客様の個人情報を預かって運営しているため、悪意ある人間からのターゲットにされやすいのです。
では、具体的なリスクを見ていきましょう。
情報漏洩に関するリスク
個人情報の漏洩による影響は、被害の状況や漏洩した情報の種類によって異なります。
サイトのセキュリティが外部攻撃により突破されたことを、早期に発見できた場合は個人情報流出を防ぐことができる場合もあるのです。
しかし、最悪の場合は大量の個人情報が流出してしまいます。
さらに、盗まれたクレジットカード番号が不正利用などで悪用され、お客様に取り返しのつかない大きな被害が発生してしまうのです。
個人情報漏洩には賠償金が発生する場合もあります。
過去の事例を見ていくと、ECサイト事業者が個人情報流出によりお客様に支払う損害賠償額は、1人あたり5000〜1万5000円程度とデータで出ているのです。
利用者が多ければ多いほど、そのサイト運営者が賠償する金額は多くなります。
実例でいうと、ある大手証券会社は約5万人のお客様に影響を与えてしまい、1万円相当の商品券を配布。結果的に、賠償総額が5億円以上なったのです。
そして、企業が倒産に追い込まれる事態に発展してしまう可能性があります。
情報漏洩をした場合の社会的信用の低下
個人情報漏洩が起きてしまうと、どうしても漏洩してしまった企業への信用は落ちてしまいます。
皆さんが利用されているサイトが情報漏洩事件を起こした場合は、使用を控えたり、退会を検討されるのではないでしょうか。
例え損害賠償を支払い、ECサイトの運営を続けられたとしても、お客様を留めることは難しいことです。
ネットショッピングを行う場合、気密性の高い情報を預けているサイトのセキュリティが甘いと1度でも判断されたならば他のサイトへ流れてしまうでしょう。
失った信用を取り戻すためには、セキュリティの強化と反省、真摯な対応が必要となります。この対応が甘いとなると、お客様から糾弾されてしまうでしょう。
また、お客のみならず取引先との関係悪化も予想されます。
その理由は、情報管理が甘い企業と関わっていると、さらなるトラブルが発生も考えられます。そして、付き合う企業を見る目がないと判断されるかもしれません。
企業は信頼関係で成り立っていますので、いくら儲けている企業でも1度の失敗で信頼は崩れ去ります。
ECサイトでセキュリティトラブルが起こる原因
では、なぜECサイトでセキュリティトラブルが起こってしまうのでしょうか。考えられる代表的な原因をあげていくので、運営されている方は知っておいてください。
ハッキングなどのサイバー攻撃
情報漏洩の可能性として一番高いのが、サイバー攻撃です。
技術を持っている悪意ある人物が犯罪を目的として犯行を起こします。多くのケースで見られるのは、サイトに使用されているアプリやシステムの脆弱性(欠陥)を悪用してきます。
つまり、ECサイトにセキュリティの甘い部分を狙って攻撃を仕掛け、正規の手段とは異なるアクセスで侵入を許してしまうのです。さらに、外部のみならず内部の犯行の可能性もゼロではありません。
内部の犯行となるとサイバー知識がなくても、簡単にデータが持ち出しできます。そのため、内外部双方の対策が必要です。
内部の人間によるミスも多い
内部の犯行による情報漏洩以外にも内部から事件が起きる場合はあります。
それは人為的ミスによる漏洩です。サイト運営を行う職員や社内の担当者のミスにより情報が外部に漏れてしまうことがあります。
コンピューターでいくら頑丈に保管管理していても、扱うのは人間です。どうしても人間の行うことなのでミスは起きてしまいますが、未然に防ぐ努力と体制づくりが重要になります。
社内の意識の統率や何重にも及ぶチェック体制など工夫を行うようにしましょう。
ECサイトのセキュリティ対策
情報漏洩を防ぐためには、社員個々の意識の徹底のほかにも対策は行わなければなりません。その具体例を2つあげるので、参考にしてください。
顧客情報は厳重に管理する
1番大切になってくるのは情報の管理体制を整えることです。
インターネットから閲覧できない場所にしておくとサイバー攻撃対策になります。そのためサーバーの公開フォルダを筆頭に、知識ある人間ならば誰にでもアクセス可能な場所は避けてください。
また、管理場所以外にも注意点はあります。個人情報にアクセス可能にするパスワードをはじめとする管理情報、サーバーの設定ファイルの管理も対策しておきましょう。
有料のセキュリティソフトを導入する
悪意ある人間の仕掛ける攻撃は日々進化しています。
そのため、最新のコンピューターウイルスや未知の攻撃に対抗する術を持つ必要があるのです。そこで、活躍するのがセキュリティソフトとなります。
無料のセキュリティソフトもありますが、有料の商品の方が当然セキュリティレベルは大きく上です。
月々の費用をはじめ、コストはかかりますが、漏洩した際のリスクを考えると安いものとなっています。必ず導入するようにしましょう。
また、サーバーのみならず、管理業務に使う全てのパソコンに導入することを忘れないようにお願いします。
まとめ:ECサイトのセキュリティリスクは常に存在する
今回はECサイトのセキュリティリスクについて解説しました。
お客様に大切な個人情報を使っていただくためには、安心して使用できる環境を用意するのは、運営者として当然の義務です。
セキュリティ対策を怠ってしまうと、取り返しのつかない事態に発展します。最悪の場合はサイト閉鎖や企業の倒産の可能性もあるのです。サイトを運営する上で、リスクというものが常に近くにいるということを忘れずに運営を行いましょう。