SNSトラブルから身を守る!事例を交えて原因・対策を徹底解説!
SNSトラブルは増加し続けている!
SNSによる児童買春や児童ポルノなどの犯罪被害にあったこどもの数は2008年から倍以上に増え、2016年には過去最多の1,736人に上りました。
近年多いのが服を脱いだ裸姿を写真で送らせる自撮り被害のトラブル。
SNSが主流になり、顔を見たことがない人でも自然と打ち解けてしまい信頼してしまうのが当たり前になりがちですがトラブルは絶えません。
SNSによるトラブルを回避できるように自分の身は自分で守るという気持ちでSNSリテラシーを身につけておきましょう。
SNSトラブルの事例とは?
では具体的にSNSによる犯罪被害のトラブル事例を見ていきましょう。
事例①個人情報流出
意外と多い被害トラブルが個人情報流出です。
自分の名前が写っている写真は消したつもりでも、写っていた景色から住んでいる場所を特定されたり、家の間取りから予想をされたりする思いがけない被害も多数。
また、「家の近くのお店」として投稿したお店から最寄り駅、他の投稿と組み合わせて住所を特定されるケースもあります。
自分だけでなく一緒に住んでいる家族にも危害が及びトラブルになる可能性があるので気軽に自宅付近だと分かる情報や画像をSNSに載せるのはやめましょう。
事例②誹謗中傷
何気なく書いた一言や、悪気のない感想、ちょっとムカついて書いた言葉が誰かを傷つけている可能性もあります。
例えば女子プロレスラー「木村花」さんの誹謗中傷事件が記憶に新しい人も多いのではないでしょうか。
木村さんはリアルな恋愛模様が見れると人気番組「テラスハウス」の入居者として出演していましたが、自身に寄せられた誹謗中傷の書き込みを理由に2020年5月28日に自ら命を絶ってしまいました。
木村さんのSNSには「おまえがいなくなればみんな幸せ」「早く消えてくれ」などといった心無い悪質なコメントが1日数百万件以上も送られていました。
自分の言葉くらいで何とも思わないだろうと思っても被害者には数万の針が刺さっているような心の痛みを与えてしまいます。
例え顔が見えない相手でもあなたが傷つけていい理由にはなりません。
また、悪気がなくとも万が一加害者になってしまった場合は開示請求をされてより問題が大きくなる可能性もあるので人を傷つけるような言葉はSNSでも発言しないようにしましょう。
事例③いじめ
SNS特有のいじめが近年問題になっています。
例えば、友達同士のLINEグループで今までは普通に話していたのに急に自分のチャットに返してもらえなくなったのに学校では仲良く今まで通り話しかけてくる…という目に見えづらいケースも。
このようにSNSいじめは当事者同士しかわからず顕在化しにくいところが問題点です。
また、SNSでは投稿者名が匿名な事も多くいじめ加害者を特定することが難しいことで追いつめられる学生も多いです。
事例④炎上
芸能人に多い炎上ですが、一般人でも近年問題となっています。
例えば、一時期流行っていた「バカッター」といわれるバイト先の悪ふざけをSNS投稿して注目を集めようとした炎上。
炎上してしまうとお店側から訴訟されるなどより大きな問題に発展する可能性もあるので安易な気持ちでSNSに常識はずれな写真を投稿するのはやめましょう。
また、一度炎上してしまうと悪い意味で有名人となりその過去が「デジタルタトゥー」として生涯付きまとうことにもなります。
近年就活でも応募者のSNSを確認する企業もあるという噂も。
過去は変えられないので、自分の未来のチャンスを逃さないためにも炎上になるだろうと判断できることは自制しておきましょう。
事例⑤ストーカー被害
個人情報流失からストーカー被害に発展する可能性もあります。
個人情報流失と同様、具体的な自分の行動を発言してしまうと現地でターゲットを探すためのヒントを与えることに。
例え自宅周辺でなくとも「○○駅についた!」「○○わず」などの自分の行動を逐一投稿していると、ネットリテラシー、身を守る意識が低い人だと認識され自宅を特定した人が空き巣に入るなども。
画像に映る風景や居場所もヒントになるためSNS投稿の公開範囲を設定するのも有効です。
事例⑥お小遣い稼ぎによる被害
SNSを通してオレオレ詐欺や特殊詐欺に知らぬ間に加担していたというケースもあります。
SNSで誘われ、指示通りに荷物を受け取りに行くだけでお小遣いがもらえるとなるとお金が欲しい若者は飛びついてしまいがち。
警察庁「平成30年における特殊詐欺認知・検挙状況等について」では20歳未満の少年の検挙数が全体の3割を占めていると発表されています。
Instagramにて「#高額バイト」「#裏バイト」という単語は危険が潜んでいるので近づかないようにしましょう。
SNSトラブルの主な原因
SNSは簡単かつすぐに言いたいことを書き込める便利ツール。
だからこそ無自覚に配慮を忘れてしまうと知らぬ間に誰かを傷つけてトラブルになることも。
SNSを利用する時は以下の2つには注意をしておきましょう。
配慮のない投稿
あるメディアのTwitter投稿のように女性蔑視的な発言、年齢差別、概念の押し付けなどの配慮ない投稿は誰かを傷つけるだけでなく自身が品性とモラルのない人間だと発言しているようで滑稽です。
また、自分は悪気があったわけではない発言や言い回しだとしてもある人やある地域、ある伝統に対しては失礼にあたるということもあります。
SNSという誰でも見れる場所だからこそ、徹底した配慮が必要です。
無知は炎上を招く
SNSでは誰もが見えてしまい、一度投稿した内容はデジタルタトゥーとして半永久的にネット上に残るので「無知」を晒すことは炎上トラブルへの一歩です。
やはりSNSは誰でも見れるというメリットがある反面、ある人には常識的な意見でも、別の人には不快に感じるということが発生しやすいというデメリットがあります。
例えば、女性蔑視的発言をした企業ではTwitterの投稿を原因に総批判、辞職へと追い込まれている事例があります。
このように企業や大きいプロジェクトとして責任を持たなくてはいけない場面では「知らなかった」では済まされません。
また、一部の人にしか共感されない意見を一方的に投稿すると「思想が偏っている」として企業自体の信頼を失うトラブルの可能性も。
ネットユーザーは価値観の多様化が普通でそのことに対して無知だと炎上のトラブルリスクは避けられないでしょう。
SNSトラブルから身を守るための3つの対策
SNSでは知らぬ間に加害者や被害者になってしまうトラブル要因が多数存在しています。
どちらにもならないように自分の身を守るのは自分ということを意識しておきましょう。
また、自分の身を守るということが何となくわかないという方は以下の3つの対策を意識しておくとトラブル回避対策になります。
怪しい投稿に反応しない
SNSに限らず、明らかに怪しい投稿やメッセージに反応したら知らぬ間にウイルス感染トラブルに巻き込まれていたというケースも。
例え有名企業の名前が入っていたり、似ているアカウントであってもよく見ると違和感がある可能性もあるので、怪しい部分がないか必ず確認をするようにしましょう。
また、最近では著名人がTwitterやInstagramのアカウントをフォロー、拡散すると抽選で50名様に○○プレゼント!」というキャンペーンもありますが、それは著名人本人なのか確認しましょう。
安易に飛びつくと危険なトラブルに巻き込まれる可能性が高いのがSNSです。
一度冷静になって投稿前に内容を確認
自分が加害者にならないように、投稿する前に誰かを傷つけるような内容ではないか、投稿したら自分の人生において失敗にならないかを必ず考えましょう。
SNS投稿は便利で、いいねほしさについついなんでも投稿したくなりがち。
ですが、一度冷静になって自分の状況を客観視する時間を作ると加害者になるリスクを避けられます。
プライバシー設定の活用
プライベートな内容を載せたいという方は親しい友達だけが見れるプライバシー設定を活用しましょう。
顔を知らないだれでもが見れてしまうからこそ自分で自分の身を守らないと取り返しのつかない被害にあう可能性を防げます。
学校側で子供を守るためにできる対策は?
SNSは完全にこどものプライベート空間だからこそ、いじめや誹謗中傷の被害は顕在化しにくく一人で抱え込んでしまいがちに。
ですが、実際SNSによるこどもの犯罪被害が増えているため学校側でできる対策はないのかが考えられています。
立命館大学の専門家の講義
学生への注意喚起の一環として、立命館大学ではSNSの専門家による講演や研修を行っています。
もう大の大人な大学生だから被害にあわないと過信するのではなく、大学生だからこそ巻き込まれやすいトラブル事例があることをあらかじめ知るだけでも対策に。
SNS・インターネット使用時はトラブル回避の徹底を!
SNSは誰でも簡単に交流できるという便利な面もありますが、自分の身が危険にさらされる可能性もあります。
SNSを利用する時はかならず「自分の身は自分で守る」という意識が大切です。
また、いつの間にか自分が加害者になっていたというトラブルを防ぐためにも冷静に客観視できる自分を持っておきましょう。