【犯罪になる場合も】スクリーンショットの著作権を徹底解説
・スクショの著作権が気になる
・合法と違法のラインが気になる
・匿名で使っている人いるけど、自分も使って良いのだろうか?
この記事では、こんな疑問を解決していきます。
スクリーンショットの著作権を詳しく知りたい人は、ぜひ最後まで読んでみてください。
2018年に改正著作権法が制定
2018年に改正された著作権法を紹介します。
結論は下記です。
①存在期間が50年から70年に延長された事
②海賊版の販売や違法アップロードなどの過失による権利侵害によって公開されていたら起訴出来るようになった
基礎的にはなりますが、上記2つです。
具体的に解説すると、以下のようになります。
①の50年から70年にまで延長されたという事は、実質どの著作物であっても原則、著作権者の許可なく使ってはいけないということになります。
そのため、基本的に殆どのインターネット上に公開されている情報は上記の①に該当する事になります。
例えば、この記事は2021年の4月に書いた物ですが、時効で言いますと、2091年の4月になる事になるということです。
途中で法律が改正される可能性はありますが、今生きている人達の殆どの人達が許可なく使う事は禁止されています。
②は海賊版の販売や違法アップロード等を中止するという事ですね。
例えば、
・第3者がアップロードして編集してインターネットに有料で公開したりして利益を得たりする。
・テレビ番組やYouTuberがアップロードした物を許可なく偽アカもしくは、本人になりすましてアップロードして利益を得る。
こんな事例が挙げられるでしょう。
2018年の漫画村事件がきっかけとなり、公式側が被害にあってしまうようなケースに対応するために改正著作権法は制定されました。
また、起訴するには著作権者が告訴する必要があり、裁判で有罪になった場合は、
①10年以下の懲役もしくは
②1,000万以下の罰金になる
③2年以下の懲役もしくは
④200万円以下の罰金になる
上記の①〜④に該当する可能性が出てきます。特に違法アップロードをして利益を出している人は①〜②に該当する可能性はあるかと思います。
漫画村が大きく影響している
漫画村は2016年から2018年にかけて約3年もの間、海賊版を違法アップロードして誰でも無料で読めれるサイトを作り、活動をしていました。
そもそも著作権法改正のきっかけとなったのは漫画村の事件なのですが、被害額はなんと数千億円規模にも上ります。
その後、被告人は2021年の4月に有罪判決になり、懲役4年6ヶ月と罰金1,000万円、追微金がおおよそ6,000万円の求刑となりました。
「被害額のわりに、罰金が少ないのでは?」と思われるかも知れませんが、懲役や社会的信用を下げてしまった被告人の罪は大きいものといえるでしょう。
【ゲーム画面やラインはアウト?】著作権的に違法になるスクリーンショット
違法になるのは下記の通りです。
・シナリオとかのネタバレ系のもの(RPGとか恋愛ゲームとか)
・攻略方法とか
合法なスクリーンショットとは?
・権利者のゲーム会社がYouTubeとかに実況動画の投稿を許可している
・公式から引用したり、Amazonなどのリンク画像を貼ったりする
こんな感じであれば、合法のスクリーンショットであると言えるでしょう。
【ここに注意】違法なスクショが合法になるケースもある
とはいえ、普通であれば違法なスクショが合法になるケースもあります。
例えば、
①私的使用目的の複製
②全ページの間の1ページから3,4ページぐらい
③サムネイル画像のワンシーンの画像や切り抜き画像
こんな場合です。
上記の箇条書きに書かれたものは、軽微であれば違法にはなりません。
①の私的使用目的の複製の場合、購入した商品の所有権を譲ることにはなるのですが、その本を買って、スキルを身につけるとか知らない情報をしる手段として買うのであれば、問題はないでしょう。
ただし、買った本を丸写しして、ブログとかインターネット上で公開した場合は違法です。
合法のラインとしては、感想文であったり、購入した商品のレビューとかの紹介とかであれば問題ありません。
②の全ページの間の1ページから3〜4ページぐらいであれば良い理由として、
例えば、Amazonの販売サイトであったり、通販とかで中身を公開しているサイトがあったりしますが、基本的には違法にはならない範囲に公開しているといえます。
しかし、前編と後編と2冊にわけて出版している場合、前編だけ完全フリーで公開しているとかの場合ですと、違法になることもあります。
また、AmazonとかのKindleUnlimitedに対応をした商品は月々980円支払うことで会員の人は一部の書籍が読み放題にはなりますが、加入していない人に本の中身の情報を漏らしたりするのは違法であり、気をつけなければなりません。
③のサムネイル画像のワンシーンの画像は、YouTubeのサムネイル画像に使ったり表紙に使ったりする場合の事を意味します。
ただし、基本的にはモザイクをかけるなどして使わないといけない場合もあります。
分量
合法なラインで言うと、
①Amazonや電子書籍サイトに一部公開されている本(1ページ〜4ページまで公開されている物)
②中身をランダムにつまみ、発信する
③ネタバレしない程度にバラバラに情報を公開する
上記のような分量だと問題になりません。
AmazonやKindleなどの有料販売されている商品の場合、基本的に上記の①〜③に該当する条件のいずれかを満たしていれば、軽微と判断され罪に問われることはなくなります。
画質
画質については、下記の通りです
①スクリーンショートをして、モザイクをかける
②低画質にして、わかりにくくする
特に、第3者が生産する表紙やサムネイル作成は、インターネットから無断でダウンロードした物をそのまま公開したりするケースもあり、その画像を使う際は、編集でモザイクをかけたりするなどしてプライバシーに配慮した物の方が良いでしょう。
近年、スマホで高画質な写真を撮ることが可能になったので、実名であったり、顔出ししている人に被害が及ぶ可能性があります。
したがって、わざと画質を落としたり、モザイクをかけるなどの工夫が必要です。
動画編集者さんやデザイナーさん、ユーザーの人等は画像の使い方に気をつけて使いましょう
二次創作
二次創作が著作権違反にならないのかと言うと、少し違います。具体的に、以下のような実態が挙げられるでしょう。
①著作権者が訴えないだけ
②宣伝にもなるから、野放しにしている
③ネットで拡散されまくっていて止めれない
④原作と比較してかけ離れた物
⑤私的使用をする場合
④と⑤は合法ですが、その他の①〜③の行為は違法です。それらしきサイトもいくつもありますが、きりがないのが現実と言えます。
また損害賠償請求とかの手続きを行うと本業に影響を及ぼすこともあり、放置されているケースが多いようです。
また、④〜⑤に該当しそうな複製権とかは、購入した商品を個人で鑑賞したり、視聴したり、プレイするなどは、なんの問題もありません。
ただし、公式に似たようなキャラクターやシナリオを丸パクリして、利益を得たりする場合は、海賊版(偽物)として著作権の侵害により、訴えられる可能性もあります。
工夫しながらシナリオとかを変えつつ、差別化されるようなオリジナルの物を作れば、問題もないでしょう。
著作権者の利益を不当に害しないと認められる特別な事情がある場合は、
・著作物の種類
・経済的価値
・ダウンロードの目的
これらの中で、例えば、ユーザーが写経を練習をしてインターネット上に、公開しなかったとかであればOKです。
古すぎるような情報はすでに製作者が亡くなっている可能性もあり、また更新もされていないような情報の場合とかであれば罰せられないと言えるでしょう
ご先祖の家で遺物を処理していて偶然出てきた、本とかノートとかであれば、今の法律上70年を過ぎると時効になってしまうため、フリー素材として使ったり公開する事も可能です。
まとめ
漫画村の影響により2018年から、改正著作権法が制定されました。
基本的には、
①著作権の存在期間が50年から70年に延長された
②海賊版の販売や違法アップロードなどの過失による権利侵害によって公開されていたら起訴出来るようになった
このような改正点が挙げられるでしょう。
しかし、漫画やゲームの一部をスクショして公開するのであれば、分量などが考慮され罪に問われない場合も多いです。
基本的に全ての著作物に著作権はあるので、スクショであっても取扱いには十分注意してください。